エンディングノートの最後の章。
それは「大切な人へのメッセージ」の章です。
実務的なこと、知っておくと助かることは
もう、前章まででおおよそ伝えたと思ってよいでしょう。
その上で、
文字通り、ご自分にとって大切な人に
伝えておきたいことを記す章です。
普段言えなかった(言えない)ことを、
思いのたけを書いてみて下さい。
明日から、
もう会うことも話すこともできなくなってしまう、
大切な人。
それはどなたですか?
どんなことを伝えて旅立ちたいですか?
どんな言葉を遺しておきたいですか?
あなたがいなくなって悲しみの中にいるその人に
どんな言葉をかけてあげたいですか?
正直なところ、僕にとっても、この章は一番書きづらいというか
実感も乏しく、照れくささが先にたってしまうなぁと苦戦しているところです。
これまでの章はどちらかというと、実務的なことや記録が多かったですし・・・
ちょっとご参考までに、「家族へ」とした手紙の一部をご紹介します。
「まあまずは落ち着きなさい。 人間落ち着きが肝心。
あわてても何もいいことはない。
(中略)
さっさとお葬式をすませて、あとは普段通り過ごすこと。
(中略)
家族どうし、手を離さぬように、人生に負けないように。
つらくても家族みんなでご飯を食べること。
いちばんいけないことは、
お腹をすかすことと ひとりでいること。
(中略)
あなたたち家族のおかげで、私はたいへんしあわせでした。
ありがとう、じゃあね」
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが
これは映画「サマーウォーズ」(2009年)の中に出てくる、栄おばあちゃんの遺書です。
文中では、いろいろあって家出をした家族がもし帰ってきたときのことを
たのむ一節もあるのですが、
全般に遺された家族のことをいたわり、
おばあちゃんの生き方をお手本に、前に進ませてくれる内容になっています。
素敵な手紙だなぁと思います。
この章は、家族にとっては、
その時が訪れた際には一番の宝物になる章になりそうですね。