今回は、
山梨県のお葬式についてです。
あくまで僕が見聞きした範囲ですが今回も、「如是我聞」ということでお伝えします。
●骨葬・土葬が多い地域
山梨県は全般的に、骨葬(葬儀の前に火葬をすませる)が多い地域です。
(甲府市などでは葬儀→火葬の順だそうです)
一昔前は、土葬率も高い地域として知られています。
山梨県の塩山に土葬の墓地のエリアが存在しているのですが
日本の火葬率はいまや99%ですから、その残り1%弱のうちのいくつかが
ここで行われていることになりますね。
土葬する場所や衛生上の問題があって、火葬が浸透し、
自治体レベルでは禁止されている地域が多いのですが
山梨県には、こうして昔ながらの文化を守っている地域があるんですね。
●出棺は仮門から
自宅葬が今でも多い山梨県ですが、
出棺の際には玄関の脇に仮門を作り、そこをくぐって出棺するという風習が
一部地域に残っています。
仮門は、竹などの素材をアーチ状に曲げたかんたんなつくりで、
出棺の後はすぐに壊してしまうものです。
死者が戻ってきても、入り口が無いのでこの世に帰ることができないとされています。
他の地域と同じように三度回しもするところが多く、
これも「この世に帰ってこないよう、あの世に無事旅立つように」という
願いからですね。
●繰り上げ初七日も大人数で
他地域と同様、近所の方(組・自治会・町内会)が中心になって
葬儀の準備・手伝いをする風習が他の地域と比べ多いと言われる山梨県。
繰り上げ初七日は多くの地域は親戚のみで行うことが多いですが、
親戚以外に近所・友人・知人も招いて執り行われます。
みんなで大事な初七日を法要してもらう・・・なんだか浮かばれそうですよね。