親族が臨終を迎えたら、
大変とは思いますが、心情はさておき、
やらなくてはいけないことがあります。
それは
①「末後の水」の儀式
②「死亡診断書」の依頼 です。
特に②は日本ではお葬儀をするためにどうしても必要です。
末後の水はお釈迦様が亡くなられる前に水を欲しがられ、弟子が鬼神から甘露水を得て差し上げたという故事によるものです。
故人は水を飲むことはできませんので新しい筆か、割り箸に脱脂綿をまいたものに水を含ませ唇を湿してあげてください。
これは近親者で、亡くなった病院、あるいは自宅(に帰って)で行います。
そして死亡診断書の依頼です。
亡くなってすぐに・・?と思われるかもしれませんが実はこれがないと火葬、つまりお葬式が上げられないのです。
事務的な感じがしてしまうかもしれませんが、仕方ないですね。
ところで
日本人の臨終の場所9割が病院です。
多くの方が住み慣れた自宅で、と当初は希望されているのになかなかむずかしいのですね。
この場合は主治医がいればその方に死亡診断書をお願いします。
緊急入院の際も、搬送後24時間を経過していれば
「主治医」として発行してもらうことができます。
一方で、自宅で亡くなることは理想ですが、そのあとの経過は実は大変です。
主治医がいればお願いして死亡診断書を発行してもらう事ができますが、
普段お医者様に掛かっていなくて突然に、の場合は
まずは警察に連絡しなくてはいけません。
そして故人のご自宅が東京23区であれば大塚の「監察医務院」で、
それ以外は提携検察医によって「検案(または行政解剖)」をしてもらうことになります。
「事件性がない」ことの証明がいるんです。
法律で決まっていることなのでどうしようもないのですが、
それが終わるまで、ご遺体を自宅に帰してもらう事はできません。
この記事を書いた人
株式会社AZUMA代表取締役
ご葬儀は、故人から遺された方たちへの最後のあいさつの場であり、そして贈り物です。そこに集う人々がこころゆくまでお別れができる葬儀を常に探究。コラムやYouTubeなどでも葬儀に関する解説などを積極的に配信しています。