世界のお葬式、次は
中国のお葬式事情です
中国は実は多民族国家で、国土も広いので、
お葬儀も地域によって大きく違います。
でも、都市部はおおよそ一定の形があるようです。
●無宗教式のシンプルなお葬儀
都市部は無宗教式(いわゆる共産党式?)のお葬儀が多いそうです。
各都市には葬儀場があり、そこで式は行われます。
仏教系葬儀のような読経や焼香などはありません。
式場内に厳かな葬送の音楽が静かに流れる中、
二三人ごとに並んだ参列者がご遺体に向かって三度おじぎをしたあと、
ご遺体のまわりをぐるっと回り、後方に控えている家族に挨拶するという
本当にお別れの式という感じのものだそうです。
ちなみに、棺はご遺体の全身が見られるように開け放たれていて、
花で飾られていたり、中国国旗が被せられていることもあります。
式場には日本の花輪のようなものに、
それを贈った企業や団体、個人名が一つ一つつけられているものが
飾りとして置かれます。
●式場にもランクあり!?
実は、市内にある式場はその中にもランクがあり、
共産党の幹部や市の要職の方がなくなると
それなりの由緒正しいところで行われるのだそうです。
ちゃんと階級というか序列があるんですね。
●火葬のあと納骨堂へ
お葬式のあと、ご遺体は火葬となり、多くの遺骨は納骨堂に納められます。
北京では、1958年にできた、八宝山革命公墓に火葬場があり、
多くの市民の場合は、なだらかな丘の上に建つ納骨堂「老山骨灰堂」に、
故人の写真をはめこんだ木箱に遺骨を納め、ここの棚に安置します。
(月刊OSOGIより)
●土葬から火葬への動きは1950年代から
都市部でのお葬儀がこのような形になったのは、そう古くなく、
1950年代、毛沢東が「古い慣習を打ち破ろう」と火葬の導入を提唱したことがはじまりです。
元々は土葬が主流だった中国も、都市部では人口が多くなるにつれ、それは難しくなってきたのです。
人口密集地帯では火葬が義務づけられ、その他の地域でも土葬の制限がされています。
(次週に続きます・・)