ブラジルのお葬式①カーニバルの国の静かなお葬儀

世界のお葬式事情「如是我聞」、今回は
ブラジルです。

地球の裏側の国、日系人も多いブラジル。
カーニバルなど陽気なイメージがありますが、お葬儀では意外な側面が・・・。

●亡くなってからすぐ!のお葬儀が基本

北アメリカの国々では「エンバーミング」によって
ご遺体の保存をするせいか、お葬儀までがゆっくりですが、
ブラジルでは土葬の場合は亡くなってから24時間以内に埋葬しなくてはなりません。
これは法律できめられていることなのですが、
温暖な気候の上に、ドライアイスでいたみを防ぐ習慣がないからです。
埋葬は日のあるときしかしませんから、
朝亡くなった場合はその日のうちに葬儀・埋葬、ということになりますね。
夕方亡くなった場合は、夜通し遺族が故人のそばで過ごすことはできますが、
日本のようなお通夜の習慣はありません。

●低い火葬率。お骨も後日

実はブラジルでは火葬はあまり行われていません。
日系の人など東洋系の人はそれでも火葬率は幾分高いようです。
この場合は日本と同様、死後24時間を経過してから火葬となります。
家族と過ごせるのかな・・と思いきや、
火葬場がご遺体を保管して火葬し、遺族は立ち会わず、
後日、荼毘にふされて、機械で砕かれた粉状の遺骨を受け取るようになっているのだとか。
日本人ほど遺骨へのこだわりがないので、こういう形になるのかもしれません。

●日本の密葬?火葬式?シンプルなお葬儀

そんな状況ですので、ブラジルのお葬式はごくごくシンプルです。
サンパウロ郊外の一般的な形は、
墓地の一角にある斎場の一室で柩を真ん中におき、
びっしりとお花をいれた状態で、
出棺の時間まで駆けつけた人がお別れをします。

式の開始時間も特になく、
出棺の1時間前くらいから参列します。

なくなってからの時間が短いこともあり、
喪服もなく、普段着で参列する人がほとんどです。

そして神父が10分ほどミサを行って出棺します。
音楽も司会もなく、食事も香典もない、静かな場だそうです。

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(いずれも「SOGI」より)

(次回に続きます)

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