白(純白)というと皆さんが思い浮かべるのは何ですか?
僕は仕事柄、経帷子(きょうかたびら=死に装束)が思い浮かんでしまいます。
時代劇ファンならさながら、切腹の時の白袴とかもありますね。
でも多くの方は「ウェディングドレス」「白無垢」でしょうか。
実は、あるウエディングプランナーの方からのお話ですが、
中国である新郎新婦が披露宴会場を
白を基調としたコーディネートにオーダーしたのだそうです。
披露宴前日、すっかり準備万端、あとは明日を迎えるばかりになった会場に
新郎のお母様が訪れました。
そして会場を見るなり、顔色がかわり、
「これじゃぁ、ダメよ!やり直してちょうだい。」
そして赤を基調にしたものに変えたのだそうです。
そう、お気づきの方も多いかもしれませんが、
中国では多くの地域で「お葬式の色は白」なんです。
真っ白な会場をみて、お母さんは
葬儀会場みたい!不吉な!ということになったのでしょう。
ちなみに、「赤」は中国では大変おめでたい色としてポピュラーです。
さて、日本はどうかというと、
現在は「黒」が喪服の色ということで、
黒がお葬式の色という意識が多いようですが、
実は日本も古来は「白」がお葬儀の色でした。
地方のお葬式シリーズでもご紹介しましたが、
いくつもそういう習慣を残している地域があります。
黒をお葬式の参列の際に着るというのは
天皇のお葬儀の際、礼服を国民に着せるということで
海外の礼服(ブラックフォーマル)を採用したのがはじまりのようです。
「白」は命がけの色、
実はウエディングドレスも白無垢も「今までの自分を捨てて、飛び込みます!」という
決意の衣装なんです。(ご存知でしたか?)
(海外ではその必死さがいやだと、カラードレスで結婚というケースが多いのだそうですよ)
お葬儀はそれは命がけに違いありませんが、
昔の武士の方々、そして女性はすごいですね・・・・。
僕にはできません・・・。