三蔵法師といえば、西遊記のあの美形のお坊さんを思い浮かべる方が多いと思います。
(ドラマでは夏目雅子さんや深津絵里さんが演じてましたが、男性です!)
お経のなかにも「三蔵法師」は数多く登場します。
ただし、一人ではありません!
実は「三蔵法師」とは、
仏教の経蔵・律蔵・論蔵の三蔵に精通した僧侶(法師)のこと、称号の一つなのです。
お経の多くは、インドから伝わり、サンスクリット語から漢語に訳されています。
こういったお経の翻訳に活躍したのが「三蔵法師」つまり訳経僧というわけです。
西遊記に登場するのは「玄奘三蔵」さんです。
実在の人物で、インドに仏教の原典を求めて旅をしたことから、
この物語のモデルとなっています。
「般若経」をもたらしたともいわれています。
ハーフの三蔵さんもいます。
有名な「仏説阿弥陀経」など数多くの経典の訳者「鳩摩羅什(くまらじゅう)三蔵」は
お父様はインド出身、お母様は中国の隣国の出身です。
日本人でも一人だけ三蔵さんがいます。
興福寺の「霊仙三蔵」です。
霊仙は804年、最澄や空海と同じ遣唐使の一行として唐に渡り、
長安で仏典の訳経に従事し、
その功績を認められ憲宗皇帝より「三蔵」の称号を賜っています。
ドラマ「西遊記」では臆病だったり、ドジだったりとコミカルに描かれてますが、
実は本当に偉い人達なんですね。