いろは唄(いろはうた)は、昔の平仮名を47全文字使って作られ、七五調四句の歌になっています。
実はこれ、『涅槃経』の四句の偈(この偈を「諸行無常偈」とも「雪山偈」ともいいます)を和訳したものなんです。
《涅槃経》 | 《いろはうた》 |
諸行無常(諸行は無常なり) | 色は匂へど散りゆるを |
是生滅法(これ生滅の法なり) | 我が世誰ぞ常ならむ |
生滅滅巳(生滅滅し巳りて) | 有為の奥山今日越えて |
寂滅為楽(寂滅を楽と為す) | 浅き夢見じ酔ひもせず |
文語体なので、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、
すべてが常に移り変わる物事に
こだわって一喜一憂する、この迷妄の世界
を超脱すれば、一切が安楽となる
・・・という意味です。
よくまぁ、見事な・・・と思ったら、弘法大師の作という説もあるそうですよ。
この歌には、この他にもいろいろな言葉が隠されていて、たかがいろは唄・・とはいえないほど、ミステリアスで深いです。