お盆でご実家に帰られると大抵のお宅には仏壇があると思いますが、仏壇はいつごろから一般家庭にあるものなのかご存知ですか?
仏教伝来の頃(奈良時代)からすぐに一般家庭にあったわけではなく、浄土真宗の蓮如上人が各家庭に仏壇をおくよう門徒に説いたことから室町時代から広まり始めたようです。
とはいえ、当時もそれは高級品。
特に浄土真宗のそれは、金箔に彩られた「お浄土」をあらわしたもので、今で言う金仏壇です。
門徒の中でも豊かなお家にしかおけなかったのではないでしょうか。
そして江戸時代に入ると檀家制度の定着により、浄土真宗以外の宗派にも仏壇が広まっていきます。
明治時代に入り浄土真宗系以外の宗派で、各宗派の持ち味を出そうと作られたのが唐木仏壇です。
木目を活かした金仏壇に比べればシンプルな形。
でも使用している木が銘木ですから、やはり貴重品、家の財産であることは変わりませんね。
そして戦後登場したのが家具調仏壇です。
主に、都市型の住居に合うようデザインされたもので、造作も少なめなことから廉価なものも登場しています。
ぐっと身近になってきたわけです。
考えると、今は自宅に仏壇を持とうと思えば持てるシアワセな時代です。
いえ、こんな時代だからこそ、心静かになれる空間をもつ贅沢をぜひしていただけたらと思います。