お葬儀は概して悲しいものですが、時々「悲しすぎる」というより「むなしすぎる」お葬儀に立ち会うことがあります。
そうならないよう、葬儀スタッフとして心も言葉も尽くすのですが、どうしようもない場合もあります。
それは・・・
ご遺族に「見送ってあげよう」という気持がまるで感じられない、いや、なんというか、「それでいいの?」「故人との間に何があったの?」と聞いてしまいそうになるようなケースです。
・・・・・実際はもちろん聞けないんですけどね。
ブログを読まれている方たちがこうならないことを願って再度ご紹介します。
≪その1≫
「お金がないから」とやたら葬儀内容をうすくしたがる人。
打ち合わせに来るのに乗ってきた車はどう見ても1600万円は下らない。
ガソリン代だけで、お花の一つも増やしてあげられるのに・・・。
≪その2≫
直葬(斎場で荼毘にふすだけ)をご希望のご家族。
「うちではお骨はあずかれないから、お葬儀屋さんの方で持って行ってほしいんだけど・・・」
結局永代供養のお寺をご案内しました。
≪その3≫
お通夜も終わった夜中2時ごろ、「パリーン」という音が。
翌日、通夜ぶるまいの会場に行ってみるとガラスが割れてる!
そう言えば、通夜ぶるまいの席で、「これだけうちで面倒みたんだから」「いやうちはもっとだろう・・」と相続がらみでもめていたようでした。
様々なご葬儀をみてきて実感するのは、葬儀にはその人の人生が出るなぁということです。
参列者のご様子から生前の人間関係がそれとなく感じられますし、親戚の方々の様子からも、この方は親戚に対してもきちんとされていたんだなと感じることもあります。
「よく死ぬこととはよく生きること」とはよく言ったものですね。
悲しいむなしいお葬式に立ち会うことになった時は正直、モチベーションが下がります。
でも一方で、僕自身、いつ死んでもいいように、よく生きよう、と気持を新たにさせられるのです。