仏像をみわけるには、髪型もあるのですが、実はファッションというか服装をみても区別がつきます。
一番ファッショナブルなのは菩薩さまでしょうか。
髪を結いあげて、宝冠を頂いている、という話をしましたが
良く見ると・・・
上半身には条帛(じょうはく)を纏って、下半身に裳を着け、天衣(てんね)も両肩から垂れ下げています。
また瓔珞(ようらく:ネックレス)、耳璫(じとう:イヤリング)、腕釧(わんせん:ブレスレット)、臂釧(ひせん:アームバンド?)、足釧(そくせん:アンクレット)も・・・。
菩薩は相手にあった形に姿を変えて、相手を救いに来るといいますから俗な私たちに合わせた形なんでしょうね。
自分たちがみているのは古い仏像がほとんどですから完成したばかりの時はそれはきらびやかだったんじゃないでしょうか。
これにプラスしていろんな持ち物を手にしています。
観音菩薩は、水瓶(すいびょう)又は蓮華を、不空羂索観音は、手に羂索(けんじゃく、人の悩みをとらえて救済するための縄)を如意輪観音は、如意宝珠と法輪を文殊菩薩は右手に経巻(きょうかん)、左手に剣を持っていることが多いです。
唯一、地蔵菩薩さまだけはシンプルで、袈裟を身にまとったお坊さんの姿です。
装身具は身に着けないか、着けていても瓔珞(ネックレス)程度。
左手に如意宝珠、右手に錫杖を持つ形、あるいはは左手に如意宝珠を持ち、右手はてのひらを上に向けて印をむすんでいる形が多いですね