アメリカはもともと、キリスト教の影響から土葬が中心で国土が広いのでご遺体の保存技術(エンバーミング)の技術が発達してきました。
今でも、その技術を持っていないと葬儀社を営む資格がないそうです。
遺族の側もエンバーミングして、きちんとしたお棺にいれて・・・というのが普通でした。
ただ、先日もお話したように、火葬への抵抗感が薄れているので、ご遺体の扱いやお葬儀の形にもさまざまな変化を引き起こしていると言います。
●火葬を待つ棺と段ボール
アメリカでは、火葬に際してご遺族が棺に同伴してくる習慣はありません。
なので、火葬場は焼却施設に近く、葬儀社のスタッフがご遺体を運んできます。
それは棺であったり、段ボールということもあるのだそうです。
エンバーミングを施されているから、そして火葬施設の炉が少ないことから
場内は、火葬を待つ棺や段ボールが並ぶことになります。
●アメリカでも究極の直葬?
土葬の場合は、どうしても堅牢なお棺とある程度の広さの墓地は必要で
葬列を組んでその墓地まで送り・・となるわけですが、
最近では、棺を簡略にし、小さな墓地で済む、ということで
火葬を選ぶ人がふえているといいます。
中にはエンバーミングさえも「火葬だから」と省略、
宗教者もいれず・・・という遺族も出てきているとか。
背景に貧富の差の拡大というのがあるとはいえ
人生の最期を簡略で・・・というのは切ないですね。
この記事を書いた人
株式会社AZUMA代表取締役
ご葬儀は、故人から遺された方たちへの最後のあいさつの場であり、そして贈り物です。そこに集う人々がこころゆくまでお別れができる葬儀を常に探究。コラムやYouTubeなどでも葬儀に関する解説などを積極的に配信しています。