最近では火葬⇒納骨堂が主流の中国都市部のお葬儀ですが、
もともと漢族の人々は
土葬で土饅頭と呼ばれる土を盛り上げたお墓に埋葬していました。
●様々な形のお墓
しかし、南の地方では、また違った伝統的な風習・お墓があるようです。
棺を埋めずに、その上をレンガや瓦でおおった家型のお墓や
横穴式に山の斜面に作られたお墓、
それにこれ!
すごく立派なお墓…沖縄のお墓(亀甲墓)に似ていますね!
交椅墓といいます。
ただ、正確いうと、沖縄の亀甲墓は一族すべてが入るお墓なのですが、
中国の交椅墓は三世代をおさめるものだそうです。
ルーツは一緒かもしれませんね。
●お墓を良くすると運がついてくる?
ご存知のように、中国ではあちこちで開発が盛んです。
それに伴って、住居の移転以上にトラブルになるのがお墓の移転だった時期もあったようです。
前回、お墓はあの世での家であり、あの世での生活があると人々は信じている、という話をしました。
今生きている自分たちの家を「陽宅」
祖先のあの世の家であるお墓を「陰宅」と呼んで、
それぞれ影響しあうものと考え、お墓にも風水的にいい場所を、と考える風習があるからです。
お墓を粗末にしたり、よくない場所にすると、災いが降りかかる、
良い場所にお墓を設けると、子孫が繁栄すると考えられているのです。
自分たちはあの世にいるご先祖様の枝葉の先だから、
根幹であるご先祖を大事にすることがなによりのこと、ということなのでしょう。
中国の人々のパワフルさの源の一部はここにもあるのかも・・・そんな気がします。