毎日のお勤めなどに使う勤行集。
これもほとんどの宗派に共通して載っていますが「開経偈」というのがあります。
天台宗・真言宗・浄土宗・臨済宗・曹洞宗、そして少し言葉が付加されていますが日蓮宗の勤行集にも登場します。
《原文》
無上甚深微妙法(むじょうじんじんみみょうほう)
百千万劫難遭遇(ひゃくせんまんごうなんそうぐう)
我今見聞得受持(がこんけんもんとくじゅじ)
願解如来真実義(がんげにょらいしんじつぎ)
《訳》
この上なく深くたえなる仏法に
出会うことは、本当にむずかいことです。
けれども私は今、それを見聞きし、いただくことができました。
どうぞその真実を理解させて下さい。
ちなみに「百千万劫」とは、ほぼ天文学的数字です・・。
仏教の真髄に出会うことは本当にごくまれで感謝すべきことだということです。
さらに、「理解させてください」とあるのですからひょっとしたら、その真実とは、人知をはるかに超えるものなのかもしれませんね。
これは、僕らのような凡人(凡夫)のいうセリフではなく、悟った人の感謝の言葉かも・・と口にしていて思う一説です。