直葬・シンプル葬の落とし穴!?
以前、一般的な個人方向けのお葬儀の形を説明しましたが、ちょっと追加で、お話させて下さい。
今は、お葬儀の依頼もネットで可能な時代になりましたし格安なお葬儀を扱うサイトの広告がたくさんありますね。
そこであつかわれているのが
「直葬」「火葬式」「シンプル葬」とさまざまな呼び名となっていますが、
そのほとんどが
一般的なお葬儀で行う「お通夜」「告別式」などを省いた形のお葬儀です。
病院からご自宅または、葬儀社の施設に安置し、
24時間以上たったところで火葬場に行き、
荼毘にふす際に簡単なお別れをする、というのがだいたいの流れです。
なぜ安くなるのかの一つの理由は、
会場使用費用がなかったり、少なくなったり、
参列者も家族やごく近しい人のみ数人となるので、
経費や手間が少なくなるからです。
うちの方にも、「費用を抑えたお葬儀をしたい」という方、
様々なご事情から?「あまり手間をかけたくはない」という方から、お問い合わせがあります。
いまやその割合は東京では3割というのが実感です。
でも正直、僕自身は、あまりおすすめしてはいません。
それは、売り上げが・・ということではありません。
前回も触れましたが、直葬を選ばれたご家族から、決まって
「あとから『お線香をあげたい』 と自宅にお客が絶えなくて・・・かえって大変です」
「親戚から文句を言われつづけることになってしまいました・・」
「いろいろ考えると、高くついてしまった気がします」
というお話をきくことになるからです。
言いかえれば、
ちょっと、厳しい言い方になってしまいますが
故人とご縁のあった方々に、不義理をしてしまった
ということになりますね。
そんなお声をきくと、
お葬儀が、本来の役割、
故人のための場、ご縁があった方々との最後のお別れの場に
なっていたのだろうかと、
お手伝いする側としても、
スッキリしない気持ちが残るのです。
なので、ちょっとしつこいかもしれないと思いつつ、
僕もうちのスタッフも重ねてお聞きするようにしています。
「直葬で大丈夫ですか?」
「御家族だけのお式で、あとあとお困りになることはございませんか?」
この記事を書いた人
株式会社AZUMA代表取締役
ご葬儀は、故人から遺された方たちへの最後のあいさつの場であり、そして贈り物です。そこに集う人々がこころゆくまでお別れができる葬儀を常に探究。コラムやYouTubeなどでも葬儀に関する解説などを積極的に配信しています。