仏壇にはお花とお水とお供物とお線香、そしてろうそくをともしたもの(灯明)を供えますね。
さて、なぜろうそく(灯明)をともすのでしょう?
仏壇を明るくするため、お経を見やすくするため・・・それもそうなのですが
もともとは、あの世への道筋を照らす明かり、正しい道を示す明かりなんです。
お釈迦様が往生されようという際に、お弟子たちは、お釈迦さまが亡くなられたら、誰をたよりにしたらよいかと心配していました。
それに対してお釈迦さまは「自らを灯明とし、自らをたよりとして他をたよりとせず、法を灯明とし、法をたよりとして他のものをたよりとせず生きよ」(涅槃経)と語られました。
(「自灯明、法灯明」の教え)
仏壇の明かりはその明かり。「聖なる明かり」なので、(けがれている)人間の息で吹き消してはいけないんです。
手であおぐか、消すための道具でお願いしますね。
そう考えると、お彼岸や命日などはちょっといいろうそくをお供えしてゆっくり手をあわせたくなりますね。
この記事を書いた人
株式会社AZUMA代表取締役
ご葬儀は、故人から遺された方たちへの最後のあいさつの場であり、そして贈り物です。そこに集う人々がこころゆくまでお別れができる葬儀を常に探究。コラムやYouTubeなどでも葬儀に関する解説などを積極的に配信しています。