仏前にお参りするときに手にするお数珠。
一般的には略式で各宗派共通の短いものがありますが、
本来は珠の数が108、煩悩の数と言われるのが正式のものです。
実は、経典の中に、そうなったいわれが書かれています。
昔、難陀(なんだ)国の毘琉璃(びるり)王が、
困り果てて、お釈迦様に相談しました。
国は戦乱がやまず、飢饉が続き、悪病がはやり、
仏道を修行したいものの、国を治めるのがまず困難を極めていたのです。
そこでお釈迦様がおっしゃったのが
「無患樹(ムクロジ)の実を108個を糸でつないで数珠を作りなさい。
それをいつも手からはなさず、
隙あるごとに心から『南無阿弥陀仏』と唱えなさい」
ということでした。
そこで、王は早速千の数珠を作らせ、親戚や家来にも持たせたということです。
珠はころころと煩悩に翻弄される人間の心
糸は佛の心を指しているといいます。
それが丸く、輪にしてあるのは、心の和を示しているのだそうです。
すごいデザインだなーと思います。
実は数珠一つ一つにも名前がありますが
またそれは別の機会に・・。
この記事を書いた人
株式会社AZUMA代表取締役
ご葬儀は、故人から遺された方たちへの最後のあいさつの場であり、そして贈り物です。そこに集う人々がこころゆくまでお別れができる葬儀を常に探究。コラムやYouTubeなどでも葬儀に関する解説などを積極的に配信しています。