戒名の本当の意味
昨日は、戒名のおおよその意味とお布施の目安についてお伝えしました。
戒名は言わば、あの世でも通じる名前です。
正確にいうと、仏門に入り、戒律を授けられた際に授けられる名前です。
ですから、勝手に自分で付けることができないものですし、亡くなっていなくても、さらには出家していなくてもいただけるものです!
ご存知でしたか。
ちょっと歴史を紐解いてみましょう。
日本で初めて戒名を授けられたのは奈良の大仏を建造した聖武天皇。
756年、唐の高僧、鑑真(ガンジン)によって「勝満(しょうまん)」という戒名を授かったそうです。
たった2文字!?
そう、鎌倉時代ぐらいまではそれが普通だったんです。
その後、院号が登場しますが、院号は、天皇がそれぞれお住まいになられていた○○院という御所の名から取られたのがおこりです。
もともと高貴な方を直接お名前で呼ぶのは恐れ多いということでお住まいの名前をそのまま上に付けたのが始まりでした。
後に足利尊氏をはじめとしてその住まいの本家の主人のみに付けるようになったと言われています。
そして現在の戒名のような形になったのは江戸時代。
檀家制度ができてからのことです。
キリスト教が禁じられ、みなどこかの寺に所属しなくてはならなくなったことからひろく戒名が普及しました。
亡くなった人にも生きている者として、通夜に授戒式を行って戒名を与えたのが今の形になっているんですね。
・・ということで、素敵な戒名を生前にお寺にリクエストしておくのも今だからこそいいかもしれませんね。
この記事を書いた人
株式会社AZUMA代表取締役
ご葬儀は、故人から遺された方たちへの最後のあいさつの場であり、そして贈り物です。そこに集う人々がこころゆくまでお別れができる葬儀を常に探究。コラムやYouTubeなどでも葬儀に関する解説などを積極的に配信しています。