満開の桜の中、あちこちのお寺で「花祭り」が行われていますが、
これは桜のおまつりではなく、「お釈迦様の誕生日」を祝うお祭りなんですね。
正式には、潅仏会(かんぶつえ)や仏生会(ぶっしょうえ)、浴像会、降誕会などといい、
実は「花祭り」は明治以降の名称です。
最初の花まつりは、聖徳太子が行ったという記録も残っているようです。
花に飾られたちいさなお堂のような中に
天を指差して立つ子どものすがたのお釈迦様の像があり、
甘茶をかける・・・みなさんもどこかでやったことがあるのではないでしょうか。
これはお釈迦様が生まれたときに言われたとされる
「天上天下唯我独尊」と言って歩かれた、という姿を模したものです。
ちなみに、「天上天下唯我独尊」を
「私がこの世で一番偉い!」という意味だと思っている方がいますが
それは間違いです!
「この世の生きとし生けるものは、それぞれかけがえがなく、尊いものです」
というのが本当の意味なんです。
かけている甘茶は、砂糖入りのお茶・・・ではありません。
ユキノシタ科のアマチャやウリ科のアマチャヅルを煎じたもの。
麦茶に似た色をしていてちょっと甘くかすかに苦みがあって、とろりとした飲みごこちがします。
ストレスを和らげ、デトックス効果もある、漢方茶ですから
是非、お花見のついでに、参拝していただいちゃってください。