お経はお釈迦様のお説法の公式議事録、というお話をしましたが、多くはインドでつくられ、中国にわたり漢語に翻訳され、それが今あるような漢文の形で日本に伝わってきました。
その他に後世、弟子たち、上人がたの執筆されたものや、ダイジェスト版として編集されたものなどもあります。
実は日本でできたものもあるんですね。
比較的有名なのが「正信念仏偈」(しょうしんねんぶつげ)で、これは漢文で書かれていて、一見すると他の中国経由のお経?と思われる方も多いかもしれません。
浄土真宗の教えの真髄を簡潔にといたもので、親鸞上人の「教行信証」からの引用です。
(解説がないと、ちょっと難しいです・・・)
あと「~和讃」(わさん)と付くもの。
難しいお経の世界を誰にでもわかるようにと、和歌のような形式で記されたものです。
さらにわかりやすいものとして有名なのが蓮如上人の書かれた「御文」(おふみ)。
信徒を導くために信仰について書き送ったと言われる中で「白骨の御文」は今でもお通夜の場でよく読まれます。
・・・されば、人間のはかなき事は老少不定のさかいなれば、誰の人も、はやく後生の一大事を心にかけて、阿弥陀仏を深くたのみまいらせて、念仏申すべきものなり。・・・
聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
お経は教えをといたもの、みんなにそれを伝えるもの、と考えると一般人にとっては日本でつくられたのが意外!かもしれませんが、すぐれたお経として有名なのは納得できますね。
この記事を書いた人
株式会社AZUMA代表取締役
ご葬儀は、故人から遺された方たちへの最後のあいさつの場であり、そして贈り物です。そこに集う人々がこころゆくまでお別れができる葬儀を常に探究。コラムやYouTubeなどでも葬儀に関する解説などを積極的に配信しています。